「破傷風毒素並芽胞接種時に於ける筋『クロナキシー』に就て」
(指導 永山中佐)
陸軍軍医少佐 池田苗夫
陸軍技師 荒木三郎
第一章 緒論
「クロナキシー法」は■脊髄又は末梢神経疾患の種類、程度、経過及び予後に関し従来慣用せらるる神経診断法に比し遥に精細適確なる断定を与ふるものなるは既に多数研究者(永井、宮本、小澤)により発表せられたる所なり
而して此の診断法に於ては筋肉に於ける所謂正常「クロナキシー」を標準として診断するものなるが故に正常値の吟味は極めて緊要なり(P45)
余等は破傷風「毒素」「芽胞」を被験体足背部に接種せる場合に発症時における従属筋「クロナキシー」を測定し被験体の可検筋肉の毒素、芽胞接種、予防接種実施の場合等に於ける値の変化を比較せり(P46)
(『七三一部隊作成資料』所収) |