『「バタン」作戦終了後に於ける米比軍俘虜取扱に関する調書』
第一 米国政府抗議の要旨
一、一九四二年十二月二十三日附瑞西国匿名全権公使より日本帝国外務大臣宛書簡
1.「バタン」にて捕虜となれる米比部隊は「オードネル」収容所に至る九十哩を疲労と疾患と負傷の身なるに拘らず強制歩行せしめらる 歩行中病人及負傷者は路傍に落伍せるも無看護にて放置せらる
2.「オードネル」収容所に到着せる後病人も健康者も均しく三十六時間食事を与へられず三日間家屋内に収容せられず(P7)
3.日本官憲は傷病者に治療を為すの努力を為さず 米比人医師及看護婦の奉仕を拒絶して収容所に入らしめず
4.此等不注意の結果死亡率は二五%となる(P8)
(『戦争犯罪調査資料:俘虜関係調査中央委員会調査報告書綴』所収) |